熟成肉の色々な製法

熟成肉の製法についてこのページでは代表的な三つの製法を解説しています。

ここ数年、熟成肉がちょっとしたブームになっていて肉専門店以外でも大手レストランチェーンや百貨店を始め、熟成肉を取り扱うお店が増えています。

一口に熟成肉といっても様々な製法や製造期間のものがあって、それによって風味やうま味などが大きく変わってきます。

また熟成肉の定義そのものもあいまいで、食品表示でも「熟成」という表示に関する消費者庁の規制も現状ありませんので、レストランで食事に行ったり、購入する際にも熟成肉の製法にどんなものがあるかを知っておくのも、ある程度の参考になるのではないかと思います。

ドライエイジング製法

ここ数年の熟成肉人気のきっかけの一つはこの製法が広がったことによるものと言われています。

ドライエイジング製法はアメリカで用いられている製法で、1℃前後の温度、70%前後の湿度の低温・高湿度の環境を保った冷蔵庫の中で、枝肉やブロック肉をつり下げて、扇風機で余分な水分を飛ばして乾かせながら40日~50日程度の日数をかけて寝かせ、うま味を凝縮させていくという熟成肉の製法です。

短角牛やホルスタインなどの赤身の多い肉が主に使用され、肉の表面は熟成の過程で青かびに覆われたり、乾燥したりしていますが、それによって他の菌の侵入や腐敗を防いでくれます。

熟成肉のドライエイジング製法

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

ただこの製法は、温度が低すぎると凍結してしまい、温かすぎると腐敗してしまうので温度調整などのメンテナンスで非常に手間がかかり、また製造の過程で表面をそぎ落としたりして重量が最初の約60%位に減ってしまうので歩留まりが悪く、お値段も高級なものになってしまいます。

ドライエイジング製法の熟成肉は、アミノ酸の増加による圧倒的なうま味と、甘いナッツのような独特の芳香を放ち、通常の肉よりも柔らかく、さっぱりとした味わいがするというのが特徴でこれが全米のステーキハウスでの大きなうたい文句になっているようです。

ウエットエイジング製法

ウエットエイジング製法は、乾燥させずに低温・多湿の状態で数十日間程度寝かせて熟成させる方法ですが、ドライエイジング製法と比べて手間もかからず、コストも低めに抑えられるので大手外食チェーン店などでも用いられている一般的な熟成肉の製法です。

熟成肉のウェットエイジング製法

出典:http://www.chicagobeststeak.com/

ある大手ファミレスチェーンで提供している熟成肉は、アメリカ産のアンガス牛を凍結寸前のチルド状態で30~50日程度寝かして熟成させたもので、また某大手牛丼チェーンでは凍結寸前の牛肉を2週間程度熟成させた牛肉を使用しているそうです。

ただ、ウエットエイジング製法では肉の柔らかさは増しますが、ドライエイジング製法のような風味の向上はあまり望めず、肉汁が多く流出するのでそれだけうま味成分が減少してしまうということになります。

熟成肉の伝統的な製法

熟成肉の伝統的な製法では、黒毛和牛などの枝肉を低温多湿の環境下で風を当てずに数十日間寝かせ、最後に表面のカビを取り除いて仕上げるという方法で熟成肉を作ります。

東京・田園調布のある熟成肉専門店では黒毛和牛を一頭買いしてその枝肉を低温高湿の状態で60日間程度寝かせるという方法で熟成させていますし、百貨店の催事に出店している東京・葛飾のお店では和牛を低温高湿の状態で3週間程度の期間で熟成させていますので、精肉店によっても製法も熟成期間などで多少の違いがあるようです。


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