牛タンの栄養素

牛タンに含まれている様々な栄養素についてこのページでは紹介させていただきます。

牛タンの三大栄養素の量

 牛タンのカロリーは100グラム当たり、269kcalのカロリーが含まれています。

 牛タンの三大栄養素では多い順に、脂質が21.7グラム、タンパク質が15.2グラム、炭水化物がぐんと少なく0.1グラム(牛タン100グラムあたり)となっています。

牛タンの栄養素 ビタミンB群の種類と特徴

 牛タンには、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、パントテン酸、ナイアシン、ビタミンB6と様々な種類のビタミンB群の栄養素が含まれています。
 

ビタミンB1

 牛タンに含まれている栄養素のビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換させる際に必要な補酵素の役割をし、抹消神経の働きを正常な状態に保つように促します。

 ビタミンB1が不足すると、糖質を分解する能力が低下し、疲労物質の元となる乳酸やピルビン酸等が体内に蓄積されて疲れやすくなり、食欲不振や倦怠感、下痢の症状、脚気などに陥りやすくなります。

また、ビタミンB1は脳の働きにも関係があります。

 脳はブドウ糖などの糖質以外のものをエネルギー源として摂取することはできず、脳をフル回転させて脳の働きを良くするには糖質をエネルギーに変換させていく働きのあるビタミンB1の摂取も必要になってきます。

 牛タンの他にもビタミンB1を多く含む食品にはお米がありますが、私たちの多くが口にしている精白米は精米の過程でビタミンB1を含む胚芽や米ぬかの部分が取り除かれてしまうためにあまり多く含まれていませんが、精米以前の段階の胚芽米や玄米には多く含まれています。

 そのほかの食品では種実類や豚肉に多く含まれています。

ビタミンB2

牛タンに含まれている栄養素のビタミンB2は、脂質の代謝を促進し、有害な過酸化脂質を分解するよう促す働きをします。

 また、ビタミンB2は皮膚や髪、爪の再生に関与し、ビタミンB2の摂取で健康的なつやつやの肌や髪を再生し、皮膚の粘膜を保護します。

 ビタミンB2が不足すると、皮膚や粘膜に炎症が起こりやすくなり、口内炎や口角炎、舌炎、目の充血、肌荒れなどの症状に陥ってしまいます。

 ビタミンB2はエネルギーの生成に広く関与しているビタミンで、そのため成長期の子供やアスリート、肉体労働者のようなエネルギーを大量に消費する人にはより多くのビタミンB2の量を摂取する必要があります。

 牛タンの他にもビタミンB2を多く含む食品にはレバーやうなぎなども挙げられますが、納豆、牛乳、卵にも含まれています。

ビタミンB12

 牛タンに含まれている栄養素のビタミンB12は、神経細胞内の核質やたんぱく質の合成、修復を促す働きをします。

 また、ビタミンB12は赤血球の形成や再生が阻害されることで起こる悪性貧血の予防にも効果があるといわれています。

 悪性貧血には全身の倦怠感やめまい、動悸、息切れの他、手足のしびれなどの症状があります。

 ビタミンB12が欠乏すると、神経過敏症や気分の憂鬱に陥ったりすることもあります。

 牛タンには特にこのビタミンB12が多く含まれ、1日に摂取する推奨摂取量が0.9~2.4μg(マイクログラム)に対して牛タン100グラム当たりですと6.1μg含まれています。

 ちなみにμg(マイクログラム)というのは100万分の1グラムのことでとてつもなく想像の付かないくらいの少量です。

パントテン酸

 牛タンに含まれている栄養素のパントテン酸は善玉コレステロール(HDL)の増加を促進する働きがあります。

 脂質の一つであるコレステロールには善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)の2種類があり、悪玉コレステロール(LDL)は主に肝臓内で造られたコレステロールを肝臓から体の隅々にまで運搬するという本来は重要な役割を担っているのですが、悪玉コレステロールのLDLが過剰に増加すると、体内の活性酸素と反応して酸化LDLとなって血管の内壁を傷つけ、動脈硬化の原因にもつながります。

 それを防ごうとHDLの善玉コレステロールは血管内に滞留している余剰なコレステロールをせっせと回収して肝臓へ運搬するよう働いてくれるのです。

 このようにパントテ酸を摂取することで善玉コレステロールを増加させ、血中の余剰なコレステロールを回収して動脈硬化の予防につながっていくという効果が期待できます。

 また、パントテン酸は抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンの合成にも関与しており、ストレス耐性を強化するうえでも重要な働きがあるのではないかともいわれています。

 他にもパントテン酸は神経伝達物質のアセチルコリンやステロイドホルモン、免疫抗体などの合成にも関与しています。

ナイアシン

 牛タンに含まれている栄養素のナイアシンは別名ビタミンB3とも呼ばれています。

 ナイアシンは血糖値を低下させる唯一のホルモンであるインスリンの合成に必要不可欠な成分であり、体内では補酵素として働き、糖質や脂質をエネルギーに変換させる代謝に深く関与しています。

 また、ナイアシンには体内の血行を良くする作用があって皮膚の新陳代謝を活性化させ、加齢によるシミやソバカス、毛穴の黒ずみの改善を促す働きがあるといわれています。

 ナイアシンが不足すると口内炎や皮膚炎、口角炎などの症状を起こしやすくなります。

 他にもナイアシンは、アルコールの摂取で造り出される、悪酔いや頭痛、吐き気などの症状の原因となるアセルアルデヒドという物質を分解する効果もあり、肝臓でアルコールを分解する際にも必要な物質です。

牛タンの主な栄養素一覧

牛タンの主な栄養素一覧(ビタミン)

    栄養素(ビタミン) 100グラム当たりの含有量 1日の推奨摂取量
      ビタミンB1     0.12mg   0.5~1.2mg
      ビタミンB2     0.3mg   0.5~1.7mg
      ビタミンB12     6.1μg   0.9~2.4μg
      パントテン酸      1.32mg    3~7mg
      ナイアシン酸      3.9mg    5~16mgNE
      ビタミンA     11μg   350~900μgRE
      ビタミンE     0.5mg   3.5~8.0mg
      ビタミンK     8μg   25~80μg
      ビタミンB6     0.25mg   0.5~1.4mg
      葉酸     7μg   100~240μg
      ビタミンC     3mg   40~100mg

(注)
 ・ μgはマイクログラムで1グラムの100万分の1の単位です。
 ・ mgはミリグラムで1グラムの1000の1の単位です。
 ・ ナイアシン酸の推奨摂取量の単位はmgNE、ミリグラムナイアシン当量です。
 ・ ビタミンAの推奨摂取量の単位はμgRE、マイクログラムレチノール当量です。
 ・ 1日の推奨摂取量0.5~1.7mgなどと数値に幅があるのは、年齢差、男女差によって差異があることによるものです。

牛タンの主な栄養素一覧(ミネラル)

    栄養素(ミネラル) 100グラム当たりの含有量 1日の推奨摂取量、目安摂取量、目標摂取量
      ナトリウム     60mg   4~9g(未満目標摂取量)
      カリウム     200mg   800~2700mg(目安摂取量)
      カルシウム     5mg   400~1000mg(推奨摂取量)
      マグネシウム     14mg   70~370mg(推奨摂取量)
      リン     140mg   600~1200mg(目安摂取量)
      鉄     2.5mg   4.0~11.0mg(推奨摂取量)
      亜鉛     2.8mg   5.0~13.0mg(推奨摂取量)
      銅     0.1mg   0.3~0.9mg(推奨摂取量)

(注) 1日の推奨摂取量、目安摂取量、目標摂取量が0.3~0.9mgなどと数値に幅があるのは、年齢差、男女差によって差異があることによるものです。

参考資料:「日本人の食事摂取基準(2010年版)」(厚生労働省)